SSブログ

善徳女王 4 武術 武器 [雑感]

新羅一の剣客として、国仙ムンノという登場人物がいる。
戦うとき、飛び上がって切りかかる。
空中で4歩走る。
実際にはありえないだろうけど、
日本の剣客の戦い方より面白い。
「るろうに剣心」では、壁を横走りして戦うのも
出てくるが、そういうのもある。

囲まれたときには、7,8人の剣を一度に頭上に受けて、
一気に押し返す。
飛び上がって、何人もの肩の上を走って反対側に行く。
振り降ろしてきた剣の下をえびぞりで滑って反対側に行く。

縄を使う。
回し蹴りや2回転して切りつける。

ありえないけど、技が多彩で見栄えする。

実践で勝つための武術だから、
忍者と同じような動きをしている。

刀は、戦いの中でよく折れる。
7世紀だから、鉄の精錬が未熟な時代をきちんと表現している。
日本刀より、幅も厚さも大きい。
刀がぶつかった効果音もガシャ、ジャーというような
厚めの鉄がぶつかった音になっている。

弓矢は、遠距離にいる敵に対しては有効。
そのため、弓矢の開発が武器開発の要となっている。
足で構えて放ったり、鉄砲のような台に据えて放ったりする。
ドラマでは、弓矢開発で台に据えて放ち
200歩も飛んだと喜んでいた。
古代には、6尺が1歩となっていたらしい。
だとすると、200歩は363.6m。
うーーむ、かなりの距離だ。
精度をあげるに苦労していた。

弓矢は、火矢として放つ時もある。
油はあったようだ。
灯明は、朝鮮半島では6世紀ころからあったらしい。
ドラマのように、あんなにどんどん使うほど
たくさん作られていたのかなあ。

百済が城攻めをするとき、投石器で火を飛ばす。
武器の歴史を見ると、
陶器の入れ物に油を入れて飛ばしたらしい。

話はそれるが、
ロードオブザリングでも、投石器で岩を飛ばすが、
火をつけて飛ばしてはいなかった。
因みに、魔法使いが火薬で砦を吹き飛ばすが、
火薬使用はヨーロッパでは13世紀だそうで、
あれは、まさしく魔法だ。

唐では、7世紀に黒色火薬が使われていたらしい。
火薬を使った銃は、13世紀にモンゴル帝国で発明されたらしい。

などなど、武術や武器に興味が沸いた。

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感

善徳女王 3 軍団 [雑感]

善徳女王になるトンマンは、
初めは男装をして、郎徒(ナンド)という
兵士の訓練を受ける。

この兵士軍団は、花郎制度と言い
史実では、真興(チヌン)大帝のとき(576年)制定され、
10世紀ころまで続いたらしい。

貴族の子弟が幼い頃から
花郎(ファラン)という頭目となり、
手下=郎徒を集めて、自分の軍団を作るという制度だ。
軍団には、かっこいい名前が付けられている。
龍華香徒(ヨンファヒャンド)
飛天之徒(ピチョンジド)
青龍翼徒(チョンニョンイクド)
白虎飛徒(ペッコビド) などなど
花郎は、トップエリ―トだから、
軍事訓練だけでなく、音曲、道義も習う。

エンターテイメントとして見ると、これはジャニーズのよう。
可愛らしい男の子たちが、ユニットで行動している。
主人公が郎徒時代は、毎回彼らが踊る場面が出てくる。
踊るというと軍事訓練ではないが、
軍事訓練の結果として、王侯貴族の前で
新体操の団体競技のような演武を見せてくれる。
女性視聴者は、楽しめる。

精神史的には、忠誠という概念を植え付ける制度。
花郎に対して郎徒は、命を投げ打つという精神構造を
幼い頃からの主従関係で培っていくようだ。

花郎制度は原始社会によく見られる男子集会所
(メンズハウス)の性質を特徴としている。
(Wikipedea)
という事だが、新羅、百済、高句麗が
常時戦闘態勢にあった時代に、
国の兵力を組織的に育成する機関として
真興大帝が考え出した制度なのだろう。

花郎の主は、王女様である。
だから、王女様の命令に従わねばならないが、
貴族の子弟であるので、
自分の親の派閥の動きに従って行動したりもする。
貴族にも大貴族、中小貴族、豪族などがいて、
ドラマの後半、それぞれが派閥に分かれる。
ミシルは王族に対抗する貴族のトップにいるが、
大貴族の花郎たちと中小貴族、豪族の花郎たち
それぞれが親たちの派閥に分かれて睨み合う。
納得のできる組み合わせになっている。

王権の強化に努める善徳女王。
国造りの時代なのだ。
そこに百済・高句麗という外敵との関係も絡んで、
国内の勢力争いと国の存続のための協力と
入り乱れる関係が面白い。
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感

善徳女王 2 脚本 [雑感]

脚本については、盗作問題があるらしいけど、
そういうのは関係なく、62回のドラマとして飽きない。

エンドロールの歌にもあるけれど、
一歩ずつ進む謎解きが巧妙。
最初の謎は、北斗七星が八つになるとき
ミシルという王から新羅の支配権を奪った女性に
打ち勝つ者が表れるという予言。
その次は、主人公トンマンがどのようにして
自分の出自を知るかという過程。
その間に、トンマンの右腕となる
ユシンという若者が自分のグループ、
龍華香徒を都の花郎として認めさせる過程。
自分の出自を知ったトンマンが新羅から去ろうとするが、
新羅を手に入れる、王になると決心する過程。
予言があるから、王女として認められないという矛盾を
ミシルと頭脳戦をしながら打ち勝つ過程。
王女となって、新羅の王の使命を解明していく過程。
政敵ミシルを追い詰めながら、王の世継ぎとなる宣言をし、
そのことがミシルの望みを大きくさせてしまう過程。
ミシルが反乱を起こすがそれを鎮圧して女王になる過程。
女王になった後、部下たちの勢力争いを治めて、
次の王に権力を譲る過程。

その他、細かな進行でも、あからさまではあるけれど、
語っている言葉の途中でシーンが切り替わって、
謎を引き延ばす。
視聴者にしてみれば、じらされる感じ。

いろいろな決定的なシーンでは、
2つの類似したシーンを見せ、印象を深めている。
主人公のトンマンは双子であるが、
2人は、同じ時期に同じような悲しみを経験して、
同じように手を震わせる。
それを、二人が亡くした人が現れて慰めてくれる。
また、2人が恐怖を味わったときも
2人が同じように手を震わせて、
それを握ってくれる人が現れる。
百済に追い込まれたとき、ソルォン公という老将軍が
戦いの前の鼓舞の演説を行うが、
それに対してのあまりのらない兵士の雄たけび。
それに対して、ユシンが戦いの前の鼓舞の演説をすると、
兵士のやる気満々の雄たけび。
最後に、ピダムという恋人であり反乱者が
反乱軍を鼓舞する演説と
善徳女王が自ら戦いに参加すると集まった民に対して
行う演説は、一文毎に二人の映像を切り替えて、
二人の対立を鮮明に表現している。

各回は、本当に次はどうなるか、
眼を見張るところで、終わる。
すぐに次を見たくなる。

多くの登場人物がいる。
数えてみたら、主要な人物だけで30人。
その他覚えているのをいれると、60人。
3回見て、だいたい全部を覚えた。
主要な30人くらいは、亡くなるときなど
見せ場を作って、そういう生き方だったのだと
納得させてくれる。

どうするんだという期待に胸が躍る。
あまりに辛くて悲しくて泣く。
飽きないドラマだ。
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感

善徳女王 1 概観 [雑感]

10年前の韓国ドラマ「善徳女王」にはまっている。
韓国ドラマのランキングを見ていたら、
今まで見たことのないドラマがあり、
それが「善徳女王」だった。

観てみると、「トンイ」「チャングム」「イ・サン」
「オクニョ」のどれよりも、気に入った。
1月末から見はじめて、何回観てもやめられず、
62回の長編なのに、すでに6回目。

どこかいいかと言うと、
苦労して幸せになりました!
というだけの話ではないところ。
最後まで心の痛みが伴う。

7世紀の新羅の話で
初めての女王になる人の話。
話の広がりが宮廷の中だけでなく、
少女時代は、タクラマカン砂漠にいたり
百済や高句麗、隋、唐との外交関係も
絡んできて、国同士の戦いも入ってくる。
壮大だ。

恋の話も4つ入っているけど、
どれも悲恋に終わる。
何回観ても泣ける。

他の歴史ドラマでは悪役は
私利私欲の塊、人間としての魅力はないけれど、
「善徳女王」では、悪役はいない。
それぞれが人間的魅力をもって、
権力争いをしている。

しばらくは、はまり続けそうだ。
タグ:善徳女王
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。