オタマジャクシと らんちうを一緒にしてから、1週間と1日が経った。

らんちうが餌のかつお節を食べないから、熱帯魚屋の店主に聞くと、
冷凍赤虫をくれた。
殺菌され、薬みたいに1回ずつ分けられたパックになっている。
「赤虫をやると、早く大きくなるよ。」と店主が教えてくれた。
オタマジャクシも赤虫を食べるという。

オタマジャクシはそのおかげか、
急に成長が早くなって5cmくらいになった。
もう、らんちうを恐がって水槽の隅でじっとしている事はない。
ただ、らんちうが近くに来ると、さっと反対側に行く。
そして、気に入ったところで、じっと休んでいる。

らんちうは、2尾の性格の違いか、
もともとの体調のせいか、1尾が死んだ。
2尾のうち、あちこち泳ぎ回って、
「なんと落ち着きのない」という感じの方が生き残った。
死んだ1尾は、藻に尾ひれがひっかかって、動けなくなるという
力のなさだった。

らんちうの赤ちゃんは、初めは全身銀色だったが、
今は、少し黒いところと銀色のところが出てきた。
黒いところが赤くなるのかと、楽しみだ。
そして、らんちうの美しさが少しわかった。
尾びれの揺れがきれいなのだろう。

少し大きくなって、尾びれも形がはっきりしてきた。
そこにもたぶん色がついてくるのだろう模様があり、
泳ぐために、細かく動かすとたわんでいる3つに分かれた
ひれが繊細に揺れる。
色がついたら、とてもきれいなのだろうと思う。